ポートレイト ブルー PORTRAIT BLUE SELF COVER BEST“MAN”

TRACKLIST

01 徳永英明 / 輝きながら・・・ 09 東野純直 / 君とピアノと
02 ASKA / LOVE SONG 10 高野寛 / 虹の都へ(ver.09)
03 安全地帯 / ワインレッドの心(2010 ヴァージョン)試聴はこちら 11 槇原敬之 / 遠く遠く 〜 '06ヴァージョン
04 稲垣潤一 / ドラマティック・レイン  試聴はこちら 12 鈴木トオル / シャイニン・オン 君が哀しい
05 藤井フミヤ / TRUE LOVE(acoustic version) 13 大澤誉志幸 / そして僕は途方に暮れる
06 佐野元春 / ヤングブラッズ 14 鈴木雅之 / もう涙はいらない(mediumslow version)
07 THE BOOM / 島唄 2002 15 山根康広 / GET ALONG TOGETHER(Orchestra version)
08 布袋寅泰 / POISON [SEXY JAZZ VERSION]    

この『PORTRAIT BLUE』は、オリジナル・アーティストによるセルフカバー集の男性編だ。

これまで、名曲を集めた様々なコンピレーションや、名曲を別のアーティストが歌ったカバーアルバムは数多くヒットしているが、セルフカバーのみを集めたコンピレーションは筆者の知る限り一度もない。

タイトルの“PORTRAIT”が“肖像画”や“肖像写真”を表わしているように、ここに収録されているものは、しなやかに聞き手に寄り添うような作品ばかりだ。それは、アコースティック、ジャジー、クラシカルとアダルトなアレンジを施し、アーティスト自身がその魅力を熟知し作品と本気で向き合っているからだろう。
さらに、聞き手の心も成熟し、より穏やかなヴァージョンを聴きたいという自然な志向もありそうだ。
しかしながら、これらのヴァージョンは、シングルのカップリングや、企画アルバムのみに収録のため、現在入手困難となっているものも多い。また、オリジナルとは異なるために、コアファンだけがその存在を知るものも少なくない。秀逸な作品なのに、こんなに勿体ないことはない!
だからこそ、『PORTRAIT』シリーズはとっても意味があると思う。以下、各楽曲の解説を簡単に添えさせていただく。これをもとに、アーティストの新たな魅力を深堀りしていってもらえれば嬉しい。

1曲目は、徳永英明の「輝きながら・・・」。初出は、1987年7月5日のシングルで、本CDでは2003年10月1日発表の『セルフカヴァー・ベスト 〜カガヤキナガラ〜 』から収録。ピアノとギター、そして自身によるコーラスで、安らげる作風となっている。

2曲目は、ASKAの「LOVE SONG」。初出は、CHAGE&ASKAの1989年6月21日のシングルで、本作ではASKAのアルバム『12』(2010年2月10日発表)から収録。ASKAならではのメロウな声に、ベテランならではのダイナミズムが加わっているのが印象的。

3曲目は、安全地帯の「ワインレッドの心(2010ヴァージョン)」。初出は、1983年11月25日のシングルで、本作では2010年の6月30日のアルバム『HITS』から収録。オリジナルの演奏に歌とリズム隊を加え、より濃厚な味わいとなっている。

4曲目は、稲垣潤一の「ドラマティック・レイン」(初出は1982年10月21日)。本作では、演奏をリメイクしたアルバム『Revival』から収録。同アルバムはクリストファー・クロスのプロデュースらしい鉄板のAORサウンドが魅力だ。

5曲目は、藤井フミヤのソロ・デビュー作「TRUE LOVE」(初出は1993年11月10日)。本作では、翌年4月1日のシングル「女神」のカップリングに収録されたアコースティック・ヴァージョンで、メッセージがよりダイレクトに伝わる。

6曲目は佐野元春「ヤングブラッズ」。初出は、1985年2月1日のシングルで、本作では2011年1月26日のアルバム『月と専制君主』から収録。大胆なラテン・ロックのリズムが心地よい。

7曲目はTHE BOOMの沖縄をフィーチャーしたアルバム『OKINAWA〜ワタシノシマ〜』から「島唄 2002」(2002年6月19日)。初出は、1993年6月21日のシングル(ちなみに、1992年12月12日のシングルは“ウチナーグチ・ヴァージョン”)。ドラマティックな展開の幕開けとなる冒頭の歌声が特長的。

8曲目は、1995年1月25日のシングルをオリジナルとした布袋寅泰の「POISON[SEXY JAZZ VERSION]。2005年12月7日のアルバム『ALL TIME SUPER BEST』からの収録で、より優しく、より激しい新録ヴァージョンが、聞き手を熱くさせる。

9曲目は、東野純直の「君とピアノと」で、このシングルで1993年4月1日にデビューした。本作では、2002年11月13日の『I am.』から収録。近年は、よりワイルドな声で精力的に活動している。

10曲目は、1990年2月7日のシングルをオリジナルとした高野寛の「虹の都へ(ver.09)」。2009年10月7日のアルバム『Rainbow Magic』からの収録で、究極のポップスへのこだわりを感じさせる。

11曲目は、槇原敬之の「遠く遠く〜'06ヴァージョン」。初出は1992年6月25日のアルバム『君は僕の宝物』で、本作では2006年2月22日のアルバム『LIFE IN DOWNTOWN』の初回限定盤から収録。時を経てより穏やかな歌や演奏が印象的。

12曲目は、鈴木トオルの「シャイニン・オン 君が哀しい」。初出はLOOKの1985年4月21日のシングルで、本作ではソロ活動後のアルバム『“T” for you…』から収録(1996年2月21日)。ハスキーなハイトーンは健在。

13曲目は、大澤誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」。初出は1984年9月21日のシングル曲で、本作では2008年5月7日に(25th ver.)として新録音されたシングルを収録。オリジナルにはないストリングスやピアノの音色がボーカルを際立たせる。

14曲目は、鈴木雅之の「もう涙はいらない」。初出は1992年5月15日のシングルで、本CDにはアルバム『MEDIUMSLOW』のヴァージョンを収録。ジェントルでムーディーな歌声にシビれる。

15曲目は、山根康弘の「GET ALONG TOGETHER-Orchestra version-」。2008年3月26日のベスト『“HELLO BABY!”1993-2007』のボーナス・トラックに収録されたもので、オーケストラとの相性も抜群だ。初出は1993年1月21日のシングル。

既にお気づきかもしれないが、この『PORTRAIT』を聴き終えると、過去への懐かしさよりも、明日も清々しく過ごしたいという感情が残る。そして、あなたのそばにいる人が、実はとても魅力的だったことに気づいたり、愛おしく思えたりすることだろう。名曲は変わる。それを聴いた人も変わる。そして、その瞬間からまた人を好きになれるのだ。

つのはず誠(T2U音楽研究所)

ポートレイト レッド SELF COVER BEST“WOMAN”

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